多様な目的で用途が広がる熟練技術

当社のサンドブラスト加工は、長年の歴史を積み重ねながらお客様のご要望に応え続けてまいりました実績に裏打ちされた信頼性の高い加工技術であり、今なお無限に広がり続ける用途に対応すべく、新たなる挑戦を続けている加工部門であります。

ゴム成型用金型では、サンドブラスト加工の機能性における重要度が以前にもまして高まっており、その目的も多様化し、また必要とされる精度もさらに厳しくなってまいりました。使用する研削材の種類や粒度から、梨地目の粗さや艶に至るまで、その要求は多岐に渡っております。
当社では、それらのご要望に応えるために、さらなる技術の向上と革新に努めております。

多岐にわたる加工目的

  1. ゴム製品の装飾目的として

    ゴム製品に装飾の目的で梨地模様を付けるために、金型にサンドブラスト加工を施す方法は以前から行なわれております。その場合、研削材の粒度を変えることで、粗いものから細かいものまで表現することができます。

  2. ゴム成型時の離型性の向上、生産性の向上

    ゴム成型用金型に梨地処理を施すことで離型性が向上します。さらに、目の粗さによって離型性が変化することから、上下の金型に施す梨地目の粗さに違いをつけ、泣き別れの防止や生産性の向上に役立てています。

  3. 不良率の低下

    ゴム製品の表面を梨地にすることにより、乱反射がなくなり、目視検査が容易になります。また、製品同士がくっつきあうトラブルも解消します。最近では、金型のバリ部に梨地処理を施すことでバリが製品に付着することを防止しています。

  4. 金型のゴムかすや離型剤の汚れの除去
  5. 金型の放電加工部の艶出し
  6. 金型の傷や加工目の消去、バリ取り
  7. 接着金具との密着性の向上
  8. ゴム製品としての滑り止め
精硬クローム工業のサンドブラスト見本
精硬クローム工業のサンドブラスト加工

使用している研削材の種類と粒度

● アルミナ研削材(アランダム)··· JIS規格にて#20~#220
● エメリー粉研削材··· JIS規格にて#250と#320
● ガラスビーズ··· JIS規格にて#80~#400
処理可能寸法及び重量
● サイズ:約700mmX700mmまで ● 重量:100kg以下

当社のサンドブラスト加工の特徴

  1. ブラストマシンが7台あるため、研削材の種類、粒度別に使い分けることができる。そのため、研削材の入れ替えが少なく、異種のものが混入するトラブルが少ない。
  2. 研削材は、使用していると消耗して細かくなっていきます。当社では、研削材の入れ替えを頻繁に行なって、粗さの変化を極力抑えております。
  3. 近年、ブラスト加工に伴い金型の部分的なマスキングの要求が増えております。当社では、マスキング技術の向上を図り、できる限りのご要望にお応えしております。
処理可能寸法及び重量
● サイズ:約700mmX700mmまで
● 重量:100kg以下